渚さんは床職人。

私は室内装飾床仕上げの職人をしています。女性職人になりたい方が増えているので、その方々の参考になればと思いつつ、日常をお伝えしたいと思っています。個別のメッセージはカテゴリーの自己紹介の中にある"問い合わせフォーム"からお願いします。

ありがとう。

今日は仕事のあと、お通夜に行ってきました。

とても頼りにしていた職人さんが亡くなられました。

聞いたときはショックで震えましたが、そのあとはなんだか実感が湧かなくて。

今日も仕事をしながら

「ほんとにもう居ないのかな?」

「お通夜に行ったら居そうだな。」

なんて思ったり。

だけどやっぱり本当で。

プライベートで遊んだりは無かったんだけど

年も近いし、気も合うし、一緒にたくさん仕事をして、いつも助けてくれて

「困ったときは私が必ず助けに行くね。」

なんて言うと

「僕の現場はこんなことにならない。」

なんて言われて二人で笑ったり。

昼から助けに来てくれて夜中まで一緒にやってくれたり

伸びる現場に入ったときには

「やっぱ床やで~!」

なんてまた二人で笑ったり

単調な現場では「渚さん、飽きた。」って言うから

「私はずっと前から飽きてんねん!」

なんてやっぱり二人で笑ったり。

気の合う人と仕事をするのがこんなに楽しいってことを教えてくれた人でした。

「僕にとって渚さんはメガバンク」 なんて言われてましたけど

私にとってはバディです。

明日は告別式でほんとのほんとにお別れです。

書こうかな?書かないでおこうかな?

って迷ったんですけど

「渚ブログ読むのが日課になってる。」

「今日のブログが楽しみや!」

なんて言ってくれてたので、書きました。

これからはほんとサボったり妥協したりできないなぁと思います。

いつ、どこで見られてるかわかりませんから。

思い出せば楽しいことばかりで

助けてもらってばかりで

まだなんにもお返しができてないのに。

なんだか今にも

「ンフフ。」

って独特の笑い声が聞こえてきそうです。

やりたいことがまだまだたくさんある向上心のある人でした。

「努力は裏切らない。」と努力を怠らない人でした。

「男前やな!」って言われても謙遜しない自分のことが大好きな人でした。

今日のお通夜の会場にも見たことないくらい入りきらないほどの人が来られていました。 それくらいみんなに好かれてる人でした。

中年なのに少年のように澄んだ心の馬鹿正直な人でした。

焼きそばと牡蠣とスシローと永作博美ミスチルとカフェオレが好きな人でした。

床貼りながら

「超絶楽しい!」

って笑ってる人でした。

猫背なのに写真撮ろうとすると背筋を異様に伸ばす人でした。

笑っちゃいけない場面でも笑ってしまう人でした。

これからもたくさん一緒に仕事したかったんだけど、もうできません。

これから先、嫌な現場に当たっても

彼にとっては貼りたかった現場かもしれません。

やめたいと思う日が来ても

彼にとってはやりたかった未来かもしれません。

一緒に貼っていくって思っていたこれからの日々、現場を丁寧にこなしていきたいと思います。

いつも笑っていた顔を見習って

二人分笑っていきたいと思います。

いつかまた夢でもいいから会えるときが来たら

「あの現場もこの現場も必死でやったんやでー!」 って愚痴ってやろうと思います。

渚さんは長生きしますので、ずっと彼を忘れず

みんなと彼の話をしたいと思います。

彼は人気者なので、みんなの事を見なくちゃいけないし 忙しいだろうけど 空いた時間に渚さんのところにもちょろっと覗いてくれたらなぁと思ってます。

言いたいことはただひとつ。

ありがとう。

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