渚さんは床職人。

私は室内装飾床仕上げの職人をしています。女性職人になりたい方が増えているので、その方々の参考になればと思いつつ、日常をお伝えしたいと思っています。個別のメッセージはカテゴリーの自己紹介の中にある"問い合わせフォーム"からお願いします。

ニットーでの勉強会内容。

10/3朝から大阪市内にて ㈱ニットーの社員の皆さんにお願いして 仲のいい職人で集ってる【貼ろう会】の都合のついた10人程で勉強会していただきました。

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倉庫にはずらりとパテが。

工場が四国なので週に3回ほどトラックで運んでくるそうです。

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伺ったときも大きなトラックが。

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午前中は座学。

四国の工場から技術者の方が、我らが【貼ろう会】の為だけにわざわざ大阪まで来てくださっていて

講習していただきました。

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みなさん、ご存じですけど パテに使われる石膏はα石膏とβ石膏とがありますよね。

重さが全然違います。

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大まかには、パテはこれらの材料で作られています。 クロス屋さんはご存じだと思いますが

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っちゅーことです。

渚さん、床屋なんですけど 床屋のみなさんはわかると思いますが

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床屋のあるあるです。

ボテっと、塊で落ちてると 硬いやんけ!取っとけよ!

ってなりますよね。

それって石膏の強度が発揮されていて強いんですよね。

取っといてください。

クロスを貼るのは パテ打ってから1日経ってからの方がいいです。

下パテの上の上パテは

下パテ乾いてるっぽいなら打ってオッケイです。

上パテの練り時間、みなさんどうですか? パテ練り機でずっと練ったままの人いませんか。

上パテの練り時間はミキサーなら2~3分、パテ練り機なら5分以内が一番いいです。

下パテなら別にダマが残っていてもさっと練ってもいいですが。

石膏はかき混ぜれば混ぜるほど硬化が早くなるため、パテ練り機で練りっぱなしだと空気も入ってしまいます。

空気が、入るということは打ちやすくなりますけど、空気中の水分も入るので強度が落ちます。

ですのでオススメ時間内でお願いしますね。 練りっぱなしだと…

こっぱずかしい!

お前、何にも知らねーな(笑)

っちゅーことですわ。

NSスピーダーはパテの硬化促進剤ですが

な、なんとα石膏にも効き目があります。

充分な効き目をお求めなら パテに振りかける、のではなく

パテを練る水に溶いて全体的に混ぜることですな。 一般的に硬化時間が短いパテの方がパテの強度は上がります。

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60分、とか120分とかありますけど 短い時間のものの方が強度があるっちゅーことですな。

パテの色ムラ、気になる方いますかね?

乾いてるんだけど、なんかここだけイロチガウじゃんね?って時、ありますけど

濃い所は強度がしっかり出ている状態だそうで、色ムラは現場、現場で環境(パテベラや下パテ擦った粉、ボードに付いてる汚れ、硬化促進剤を振りけたため硬化促進のムラがある等)が違うためで、色ムラがまったく出来ないようにはなかなか難しく、また色ムラができたからって強度が、激弱なわけではないです。

またパテを擦った粉は硬化促進剤代わりになるそうです。

だからこそ、パテを練ったバケツやパテベラ、パテ盆は次のパテの時には必ず綺麗に洗って前回のパテを落としておかないといけないのだそうです。

クロス屋さんがいつも道具を綺麗にされている理由がこれなんだなぁと納得です。

「ニットーと他社の違いは何ですか?」 との質問に対しての答えは

「接着性や耐久性など後々のことを考えてる。その為、価格も上がるが、経年劣化に強い下処理を目指しています。」

だそうです。

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途中トイレをお借りしたのですが 廊下にこんなのありました。

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周りを見渡すと確かにクラックなど見当たりません。

さすがパテの会社です。

「何か質問ありますか?」

って聞いてくださるんだけど、最初は「シーーーン」

そして誰かが何か質問したら、止まらねー。 次から次に質問攻め。

お昼ご飯は

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頼んでくださいました。

午後からは~

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f:id:apr-sappy:20171004214737j:plain ニットーの打ってみたいパテをさわらせてもらいました。

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渚さん、もらいました。超可愛いミニワンタイムの容器(笑)

f:id:apr-sappy:20171004215447j:plain 大半のパテの適正水分量は

こうやってみて、三角にぶら下がってる状態が、水分量が 適量だそう。

f:id:apr-sappy:20171005005931j:plain 同じ粉の分量を練ったα石膏とβ石膏を型に流し込みパンダを作ってくれました。

α石膏はパンダの型1個分なのにβ石膏はまだまだ作れます。

α石膏は少ない水で練和できるため 高密度となり強度も強くなる。

β石膏はたくさんの水が必要となり低密度となり比較的低強度となる。

そうで

この同じように見えるパンダも重さが全然違います。

水をたくさん使うパテは打ちやすいけど、水が乾燥してパテが乾いたときにヤセやすくなるのです。

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打ちにくいけど強度ある。

打ちやすいけどやせるんだよな。

なんてみんないろいろあると思いますが

いろんな職人さんがいるので 最終的には好みもあるし、ニットーではたくさんのパテを出しておられます。

f:id:apr-sappy:20171005005545j:plain 終わりかけに、玉木屋さんが仕事終わらせて合流~。

f:id:apr-sappy:20171005005636j:plain 渚さんが 持ってる袋は、用意してくださったお土産福袋~。

パテベラやヤッケなどいただきました。

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長時間にわたって、勉強させてもらって

串カツ食べながらずっとパテの話ばかり。

「早く打ちたいけど明日から貼り替えだー。」 なんて。

ほんとみんな仕事が好きなんですね。

職人の「好き」に付き合って下さった ニットーの皆さん、どうもありがとう。

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前にブログに書きましたけど、ニットーには床のパテもありますぜ。

みなさん、よかったら使ってみてください。

今月アマヤの展示会があります。

「渚さんのブログ読んだよ~。」

ってニットーのブースに寄ってください!

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