渚さんは床職人。

私は室内装飾床仕上げの職人をしています。女性職人になりたい方が増えているので、その方々の参考になればと思いつつ、日常をお伝えしたいと思っています。個別のメッセージはカテゴリーの自己紹介の中にある"問い合わせフォーム"からお願いします。

無駄を減らすこと。

最近渚さんはとくちゃんを誉めていません。

誉めたいんですけどね、本当は。

日頃からとくちゃんには

「まだ一人前じゃないんだから、ゆっくり落ち着いて貼ればいい。でも、誰でもできることは急いでやってゆっくり貼る時間は自分で作りなさい。」

と言っています。

貼るのはまだ一人前じゃないので周りに流されて出来もしないのに急いでやって失敗されたら余計時間かかるので落ち着いて貼る代わりに

ゴミ拾ったり、材料や道具取りに行ったりなどは急いでやって欲しいんです。

みんな経験有るでしょうけど、ちんたらゴミ拾ったり材料取りに行ったりしてたら

「走れ!」「急げ!」

と怒られたことでしょう。

渚さんも「走れ!」までは言わないけれど

ちんたらされるとイライラしちゃいますので、雑用はさっさとやってほしいんですけどね。

家事でも最近は「時短」流行ってますけど、本当にちょっとした時間の節約の積み重ねが大きくなります。

ベテランになってくるとバタバタしてないのに早い、早いけど綺麗

な仕事される方が多いです。

遅くて綺麗な人より

遅くて汚い人の方が多いと思います。

それはなぜかと言うと

「仕事は段取り、先見て仕事する。」

に尽きるかと。

とくちゃんには今日も注意しましたけど

渚さんから見たらとくちゃんは

無駄が多く

"漠然と"やってるようにしか見えないのです。

言われたことをただやっている。

「なんでこんなことするのかな?」

「なぜここからやるのかな?」

などの『なんで?』が無いように思うのです。

ただ漠然とやっていても身に付きません。

例えば



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このフロア片付けてから渚さんのフロアに来てね、と言ったのですけど、後で見たらこのようにゴミが集めてあるのに置き去りです。

「なんで?」って聞くと

「んー?なんでですかね?玄関ドア開いてたので見えなかったんですかね?」

とまるで他人事のように言いながら

そこからゴミを拾って捨ててましたけど

集めたついでにその集めた手で捨ててりゃ、今のこの拾ってる時間使わなくて済みます。



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「クローゼットの型どりして。」

とお願いし、わざと段ボールを近くに置いてあげてたのですが

何故か段ボールの上にではなく、ゴミを散らかして、最後にゴミを集めてました。

「段ボールの上にゴミ乗せてったら、この時間いらんやろ?」

って言うと

「あ、はい。」

です。

目の前のことだけでいっぱいいっぱいになってしまうのもわかりますけど、

常日頃、渚さんが言ってることややってることに対して

「なんでオバハンこんなことしてるんやろ?」

って疑問に思って考えて、あわよくば"ピン"と来て欲しいんですけどね。

正直貼るのは誰でも貼れるようになります。

でも、段取りできないままでは仕事になりません。

貼るだけが仕事ではないのです。

最初のケレン掛けから、最後の掃除までが仕事なのです。

この調子ですので、最近は貼ることに対してはあまり注意することがないのですが

小姑のように細かいことばかり注意しなくてはいけないので、自分で自分が嫌いになりそうです(=_=)

しばらくは「自分でやってれば気づくかなぁ?」

と静観してたのですけど、一向に直らないので言うしかないな。と。

なんでもそうですが

頑張って苦労して得たものは自分のものになりますし大事にしますが

苦労なく手に入ったものは大事だということに気づかず失くしてしまいます。

今日も通勤時に色々と言いましたけど、意地悪で言ってるのではないので

少しでも心に響いてくれてたらいいんだけどな。

新しいことを覚えることは大変です。

人に教えるのはもっと大変です。

しかし、どちらも必ず自分のためになると思うので

新しいことを覚えるとくちゃんと

人に教える渚さんと

来年もお互いのために頑張ってやっていかなくちゃな。

今修行中のみなさんも

親方めっちゃ、ムカつくと思います。

「あのおっさん、死んだらえーねん!」

なんて思うときもたくさんあると思います。

でもね、親方っつーのは嫌われるもんなんです。

「よしよし、いいよいいよ。」だけでは職人育たないので

怒ったり嫌なことを言わなくちゃいけない立場なんですよ。

今は単価も昔より下がってるのにクオリティーは上げなくちゃいけないし、それに輪をかけて人に教えなくちゃいけないので「人雇う余裕ない。」と言う方たくさんいます。

そんなご時世に雇ってくれて一生食っていける仕事の技術を教えてくれるんだから

ムカつくことあっても「言わせとけ!」とグッとこらえて

「死んだらえーねん!」を「怪我したらえーねん!」くらいで勘弁してください。

その代わりにそのうっとーしー親方の技術と知識を根こそぎ習得し、自分の財産にしてください。


渚さんも「あのオバハン、うっとーしーな!細かいことばっかりネチネチと。」

と思われてるとは思いますけど、それでもいいから綺麗に無駄なく貼れるようになってほしいなと思います。

では、愚痴っぽくなっちゃいましたけどごめんなさい。

↓時短大事やな!の代わりに押してね。

渚さん、時短大好きなんですよ。

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