渚さんは床職人。

私は室内装飾床仕上げの職人をしています。女性職人になりたい方が増えているので、その方々の参考になればと思いつつ、日常をお伝えしたいと思っています。個別のメッセージはカテゴリーの自己紹介の中にある"問い合わせフォーム"からお願いします。

温故知新。

今日は京町家の現場。

 

京都にはたくさん、素敵な古民家が残っています。

 

現場として行く度に「こんなかっこいい家に、ウッドタイルなんてもったいないなー。」と思うんですが

 

古くて良いもの、と新しくて良いものありますよね。

 

古くて良いものはやっぱり、歴史感じるっていうか、雰囲気、見た目がかっこいい。んですが

 

実際に住まわれてる方にとっては

 

かっこいいけど、使いにくい。

、というのもあると思います。

 

古い木の床は見た目かっこいいけど

 

実際には今出てる新しい床材の方がお手入れも楽だし、使いやすいと思います。

温故知新ってやつですな。

 


f:id:apr-sappy:20210223175423j:image

 

今日の渚さん。40越えてますけどキュート!だよね?ね?

 

今日のファッションはプーマのTシャツの上にアディダスのジャンパー羽織ってます。

 

バラバラ(笑)

 

 

 


f:id:apr-sappy:20210223175638j:image

 

二階の一室と一階の一室。

 

今日は楽勝なので

 

パテも丁寧にしようか。

 

って思ったら

 


f:id:apr-sappy:20210223181524j:image

 

ガーン!ビス踏んでる!

 

いつもは壁ボードなんでほじくればいいけど、壁床とも木だし


f:id:apr-sappy:20210223181613j:image

 

ほじくりまくって、やっと取れましたー。

 

 

渚さんのブログ見て

「めちゃパテしてるなー!」と言われる方もいらっしゃいます。

 


f:id:apr-sappy:20210223181720j:image

 

渚さんだって、全然したくないよ。

 

だけど、特にウレタンで貼るときはパテしないとガビーンなことになりますし、そのガビーンなことは、後日起こりますので渚さんではなく、お客様、元請けさまが、発見することが多いのでね。

 

ビーンな想いさせないように。

昔はよくおっさん職人たちが『糊パテや!』なんて糊でパテしてるつもりで貼ってましたけど

 

ウレタン系は有機溶剤。  

 

有機溶剤で貼ると、糊が硬化するときに材料も引っ張ります。

 


f:id:apr-sappy:20210223180446j:image

 

これが理想と現実です。

 

今でも知らない方は

 

「ウレタンやしな。」(?)と言ってパテしない方もいらっしゃいます。

 

もしも、ほんまかいな?って、方がいらっしゃったらあれなんで

 

実験しました。

 


f:id:apr-sappy:20210223180618j:image

 

ウレタンの口に蓋代わりに巾木。

 


f:id:apr-sappy:20210223180638j:image

 

アフター。

 

よく、速乾の蓋代わりに巾木乗せるとき有りますよね?渚さんだけかな?

 

そーすっと、こーなります。

 

ですので、パテめちゃ大事よ。

 

しかし、寒い。前日暖かかったので油断して薄着だったので

 


f:id:apr-sappy:20210223181120j:image

 

プロモ下ろしてきました。

 


f:id:apr-sappy:20210223181147j:image

 

ポカポカやでー。

 


f:id:apr-sappy:20210223181300j:image

 

今日貼ったのはウッドライン。丁稚の頃毎日のように貼ったウッドライン。

 

墨出して型どりしようかと思ったら

 


f:id:apr-sappy:20210223181924j:image

 


f:id:apr-sappy:20210223181936j:image

 

墨に対しても斜めだし、しゃーねーなー。

 

腕利き職人と思ってもらえるようにあれするか。

 


f:id:apr-sappy:20210223182036j:image

 


f:id:apr-sappy:20210223182045j:image

 

転写。

 


f:id:apr-sappy:20210223182106j:image

 


f:id:apr-sappy:20210223182117j:image

 

印を戻して

 


f:id:apr-sappy:20210223182140j:image

 


f:id:apr-sappy:20210223182150j:image

 

糞うま!なんちゃって。

 

転写は便利ですねー。

 


リクエスト多かった転写。 - 渚さんは床職人。

 

↑転写の過去記事はこちら。

 

渚さん転写大好き!ちゃんととれば誰でも綺麗に型どり出来るからね。

 


f:id:apr-sappy:20210223202908j:image

 

一階終わり。

 


f:id:apr-sappy:20210223202924j:image

 

二階もあと巾木貼れば終わり。

 


f:id:apr-sappy:20210223202952j:image

 

ジャーン!終わりー。

 

一階と二階、同じ材料貼ったのよ。

 


f:id:apr-sappy:20210223203024j:image

 

二階は洋風になり

 


f:id:apr-sappy:20210223203100j:image

 

一階は和風になりました。

 

 

この京町家の外側に

 

大工さんが駒寄作り替えてたので見てました。

 

駒寄っていうのは、昔、馬や犬?(牛?)を繋いでおくためのものだったそう。

 

数日前に工場で加工されてた時から見てたので

 

「あ、これ、あの時やってたやつ?」

 

って聞くと

 

「そうそう!」

 


f:id:apr-sappy:20210223203403j:image

 

かっけー!

 


f:id:apr-sappy:20210223203425j:image

 

刺さってるところ、びっちびち!

 


f:id:apr-sappy:20210223203500j:image

 

ビスや釘を使わず、込み栓っていう技術で留めてるそう。

 

んーなんか、見たことあるなー、込み栓。と思ってたら

 

相方が作ってくれたベランダ用の棚も込み栓してあるんだった!

 

新しい技。古くからの技。

新しいことどんどん出来てきますけど、古いものを大切にしながら新しいものを受け入れる。

 

まさに温故知新!

 

では、また。

 

↓いいね!の代わりに押してね。

 

にほんブログ村 住まいブログ 内装・クロス・床へ
にほんブログ村